私の無二の友から心の相談があり、内容は重いものだったが本当にありがたかった。(辰口温泉で)

 ちょっと遠くに行かんけ?

とかみさんから誘われ辰口温泉♨️に出かけた。

 どこからか手に入れたサービス券を手に夕方16時過ぎに着きちょっと塩っぱめの湯に浸かり体、心がほぐされた。

 いつも私はカラスの行水。今回も湯に浸かる時間は短いので、せめて水風呂に長く入れないかと考えた私は、ゆっくり足から首から下全身を水に沈め数を数えた。

 やはりたまったものでなく冷たくて我慢できず1分も持たず飛び出すことになる。

 私の心身共に温まり、外の景色も包み込むように優しく見えた。

 ふと気づかなかったカモのいる🦆池に気づきスマホで写真、ビデオを撮る。

 画面に懐かしい友達からの着歴が表示され急いで車に戻りかけ直す。

 私の中で、竹馬ならぬ少ない心から話せる友達の1人だ。

 あまり親しすぎて連絡もここ一年近く私から、また、友から電話のやり取りさえ無かった。

 なつかしい声が聞こえると同時に「心が折れそうなんや!」と伝えて来た。いつもは、私の愚痴の聞き役にまわってもらっている彼からの開口一番の言葉に驚き戸惑う。

 2年前にした自分の仕事の決断に悔やんでいる。あの時あのように決めなければ良かった。などと。

 実は、彼には逆に私は何度かこちらが落ち込んでいた時、命を救われた。

 いつも彼に相談ばかりしていた私だが、今回逆に電話をかけてくれた。なんにもアドバイスできない私だが、あまり自分を責めないようにという事、すぎた事そのものは変えられないが、これからのことをゆっくり考える事、また、何より相談を持ちかけてくれたことに感謝、これらをそれとなく伝えた。

 すると「坂井(私の旧姓)の声を聞いて良かった!もう少し早くすれば良かった。」との声。

 こちらも「おまえも忙しいやろから、連絡するのを控えていた。本当にあんやと。おまえに何度か救われている。お互い様や!」

  いつでも連絡する事を約束して電話を切る。

 横で聞いていたかみさんから「良い友達を持って良かったね!私のHママのような存在やね。」と、まとを得たコメント。

 あれから私にはかけがえのない友がいることに心の奥底からありがたい気持ちで満たされている。

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