昔は親に叱られたら、土蔵に閉じ込められたり芋穴に落とされ上から蓋をされた。

 

 静岡県牧之原市で起きた13歳の中学女子が、お母さんを刺殺。

 それもスマホのことが原因とか。

 私には考えが及ばない。ちいさい頃親に歯向かうなんて思いもしなかった。何か悪さすると、「ちょっと来なさい」とかちゃんから言われるとドキッとして身構える。言い訳なんで通用しない。もっぱら「堪忍してかんにんして」とひたすら謝り、それでも強引に土蔵まで連れていかれ、「こんな悪いことする子はうちの子でない❗️」「もうしんし(もうしないから)」と言ってもダメ。

 土蔵に入れられ外から二重に重い戸を閉められ真っ暗になる。

 2階の窓から薄明かりが下まで届く。しかし、土蔵の中の湿気、大きな金属製の米の保管タンク、ネズミがいそうな空間。助けを求めて声をだすが誰もこない。

 外がだんだん暗くなる頃、外で鍵を開ける音。このままここで夜を過ごさないといけないのかと、諦めかけていた矢先、出られるかと思うと本当にホッとする。

 「もうしんがいぞ!」とかあちゃんから念押し。「しんしん」何とか娑婆に戻れた囚人の気分。

 牧之原の事件と私の過ごしたお仕置きとの違い、あまりに違いすぎる。

 親に叱られるのは言い訳が通じない事で、一方的に私が反省するしか許されない。