私が今あるのも、この2人がいるから。そのニ(私からは大親友と思っている大村)

私が今あるのも、この2人がいるから。そのニ(私からは大親友と思っている大村)

 高校になって出会った大村。

たまたま、一年A組。

 高校ではある伝説(私の思い込みかも)があり、入学試験の成績順にABCと、順に生徒を振り分けて一年目のクラス分けしていると言う。

 そのことを信じていた私は、真実は一番最後にA組に振り分けられたのに心の中では、一番だったかもしれないなどと妄想していた。

 ともかく、附属高校の生徒は、附属中学から来るのと、普通の中学から入学するのと2種類いる。

 どちらかと言うと、附属中から進学してくる生徒は、学力レベルが高くまた、余裕のある家庭の出身が多い。

 大村は、附属中出身で、理系に秀でている高峰賞を貰っていた。

 私は、授業についていけないで四苦八苦。

 そんなやつが、今思い出そうとしてもわからないが、1年最初の夏休み私の実家二俣に遊びに来た。

 クラスの中の、7-8人は代わる代わる来て、その中の1人。

 なんで気が合ったのだろうと今、考えてみると、育ちかもしれない。

 附属中出身なのに、ごく普通の家庭。また、親父さんの穏やかすぎるくらいの雰囲気。おふくろさんが、どことなく私の母ちゃんに似てシャキシャキ。妹を大切にしていること。 

 勉強の出来以外は、かなり似通っていた。

 そんな大村とは、高校3年で理系の私と、なぜか文系に進んだ彼と接点が少なくなった。

 しかし、現役で大学合格していたにもかかわらず、理系に変え東京で大学浪人することになる。

 ここで、昨日話した、私の義弟となるシゲと、大村が意気投合する。

 シゲ、大村、私は、大学浪人という共通期間を過ごしより仲間意識をもつようになる。

 何を思ったか、大村は医学部に入学し、医師として社会に出た。

 一方私は、いろいろ寄り道をして、また、金沢に戻って来て、婿養子に村松に入り、時々会っている。

 先代から会社を任されるが、にっちもさっちも(二進も三進も、と書くらしい)行かない状況になって、全くタッチしていない大村に、ファミレスで相談すると「一回、オールクリアにして見たら?」と、少し考えて言われる。

 このように言われ、(そうや、あまり考え込んでも迷路に入るだけや。もう一度、まっさらな気持ちでやり直そう❗️)と、思い直し、気持ちが軽く楽になった。

 この時あいつの言葉がなかったら、今ここにいないかも。それほど、1人で悩んでいた。

 持つべきものは数少ないが友達!

 有難いこと。

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