東京での5年間(大学浪人と大学生時代)お世話になった太田さんのところでの下宿生活

 浪人が決まったのは、私立大学は合格したのに第一志望の国立がダメで私立に在籍しながら、次の年国立に挑戦するか迷っていた。

 そんな時、田舎二俣でいつも行く唯一の床屋のとおちゃんからの電話が決定的。

 「淳いや、よう考えてみ!一生の間の一年や、男の一年なんてあっという間や!一年浪人したかてなんや!」この電話が決め手で私大には入学金も払わずリスク分散せず晴れて純粋な大学浪人生になる。(もっとも我が家の経済状況では、私大の入学金をはらうだけのゆとりも無かったと思うが)

   それから、下宿探しに回りだした。

 そんな時、とおちゃんが小学生の頃いじめられ()仲間であり、今は東京で建設会社を経営している太田さんに頼んでみたらどうかという話が浮上。

 とおちゃんと太田さんは、ただ学校で家が貧乏なのにいっぱしに勉強が出来たものでいじめの格好の対象になった。

 そんな小さい時の、2人の強い結びつきで、また、下宿代が浮かせらるとの思いから、お世話になることになった。

 まさか、それから5年間もそのまま私がずっといるとは想像しなかった。

 いじめられっ子同士のとおちゃんと、太田さんの強い絆のお陰で無事に東京で過ごせた。

 有難いこと。