とおちゃんに言い聞かせる言葉。「かたいもん(良い子)になっとるがいぞ!」
私は小さい頃から頭を母ちゃんに撫でられながら、「かたいもんになっとるがいぞ!」と言われ育った。
実際には、なかなか両親の祈るような良い子ではなかったと思うが、何か悪さをしたくなった時に頭にこの言葉がよぎり、タガが外れることはなかったように思う。
今、96歳のとおちゃん (坂井昭保)はお陰様で頭はスキスキで、私の方が昔のことを確認するために尋ねるほどしっかりしている。しかしよる年波には抗えず、最近では歩くのに一苦労している。ただ時間さえかければなんとか身の回りのことは自分でできていた。
それが今回、初期の肺炎にかかり入院して療養。たった1週間病院に居ただけなのに、足腰の衰えが顕著で病気はほとんど回復して退院しても良いくらいになった。
耳の遠いとおちゃんから、片道電話で退院するから迎えに来てくれないかと言われたので確認のためにナースステーションの看護士さんに尋ねると、一番の問題は体力の低下で退院しても身の回りのことができないと家族に負担がかかってしまうからリハビリが大切。そのために転院して体力作りをするのが良いと決まり転院。
転院したのは良いが、実際の状況をとおちゃんに確認する術がない。電話をしても補聴器をつけてもこちらからの内容が伝わらない。
そこで苦肉の策として、転院した病院で、筆談の一方通行、メモでこちらの気持ちを伝えることにした。
その内容は要約すると小さい時にかあちゃんから言われた「かたいもんになっとるがいぞ!」で、医者、看護士さんの言われる事をよく聞き、リハビリに励んで早く帰ってきてもらいたいという事だ。まさか、小さい時に親からかけられた言葉を、逆に親に言うことになるとは思いもしなかった。
付記:大事なとおちゃんなので、命の次に私にとって大切な長野の妹夫婦から頂いたリンゴ2個もメモと一緒に渡してもらうよう看護士さんに預けた。
4人兄弟姉妹の3番目として、金沢市二俣町に生まれる。縁を頂き15代続く金沢の旧家に、婿養子として入る。(旧姓坂井)
リンゴが何よりの大好物で、リンゴ命のようなところがある。
学生の頃リンゴを食べすぎて、消毒の白い粉が芯の周りに残っているのに、早く食べたいという気持ちがはやり食べ過ぎて、農薬による病気になったことがある。
趣味は、薪ストーブに使うマキ割り!
人の寿命が120年説を唱え今が、青春真っ盛りの60歳台後半。折り返し地点を過ぎたところ。
皆様の喜んでいただけるようオーダー品の旗、幕、のぼり旗、暖簾、提灯、はっぴなどを製作させていただいています。
また、両面のぼり「表裏一体」を3年かけて作り皆様のご要望にお応えしています。
3.11大震災後は、津波フラッグなどの作成に携わっています。
旗でプライドを、手芸で愛を、お届けする!
を、理念に掲げ、お客様の喜んでいただけるお顔を思い浮かべながら仕事に取り組んでいます。
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(写真は、家族全員で先祖のお墓にお参りした写真2023.1.1)
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