葉梨前法務大臣の発言の重さと、撤回の軽さ

「死刑のはんこ」発言、過去にも複数回 葉梨法相「全て撤回」

 一連の経過をよくよく見てみると、発言の重さが全く感じられない。司法行政の責任を担う大臣としてあまりにも軽すぎる。 

 またこの問題は、発言の内容ばかりが報道されて、そもそも、死刑制度のいまも存続する世界的に珍しい日本の現状を深く考えるきっかけにするのが大切だと思う。

 重大犯罪の抑止力としての死刑制度。命の重さを考え、遺族感情ともあいまって、考えられたものだという。しかし、そのために逆に犯罪者とは言えその命を矯正的に奪うという矛盾が、この制度には内包している。

 現実に、先日報道された秋葉原通り魔事件で、九死に一生を得た方の発言が耳に残る。

 犯人の加藤智大(今年死刑執行)に対して「彼はあの事件を起こさなかったらどんな家庭を築き、どんな人生を送ったかそれを見たかったという気持ちもある」と発言していた。

(記事の加害者・加藤智大死刑囚は、実名で著書を出版しており、WP:DP#B-2の「削除されず、伝統的に認められている例」に該当するため、実名を掲載しています。)

 全ての被害者には当てはまらないと思うが、この死刑制度は、日本ではまだ、国民の多数が支持しているということだが、命の大切さを再考する良い機会だと思う。

 初めの葉梨氏の発言に戻ると、今時の政治家は、発言を撤回すればそれで良いと思っているのかと思うと有権者国民を甘く見ているにも程があると怒りが込み上げる❗️