三宅廉先生に癒されて。

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 (神戸新聞中平邦彦氏のこの本がきっかけで三宅先生に会いたいと思った)

人生最大の悲しみに暮れていたはじめての赤ちゃんが亡くなってから。

(詳しくは

 

 

 

)

 

 そんな時、NHKで、たまたま放映したドキュメント番組。

 「三宅廉その1週間」

その番組を見て、悲しんでばかりはいられない。亡くなった真秀子(まほこ)に、申し訳ない。
 親は、どんなに障害がある子でも、そんなことはものともしない。
 ただただ、この世に生まれてくれたことの喜びが、大きく、生きる縁になっている。
 眼球がない子が生まれ三宅先生は母親にあわせるか躊躇する。
 しかし、自然な形でお母さんに会わせると、「先生、ありがとうございます。手足が、立派についていて本当に元気な子で、安心しました。」と。

 亡くなったのは、変えられないし、多分、両親が諍い絶えず、不仲なので、生まれてきたくなかったと、思わないと、しゃーない。

 それより、もし、その後、生まれてくる赤ちゃんが、授かったら、歓喜で、迎えようと思った。
 
 テレビを見終わり、鼻を啜りながら静かな時が過ぎた。

 この後、紹介された本を、一気に読んだ。
 不思議なことに、この年の紅白歌合戦に、谷村新司が、歌った「空を染めていく、、」という 群青が披露された時、不思議と頬に涙が伝って🥲きた。

 沖縄で、戦争で亡くなった方の鎮魂歌らしいが、なんとなく子供が思い出され、この歌が持ち歌の一つにもなる。

 2年後、長男を授かり、その嬉しさを、当時90歳近くの三宅先生に報告に伺った。前もってアポ取らせていただいた時に、「どうぞいらっしゃい」と、その間の経緯を、説明した後言っていただき、写真を携え三宮まで行く。

(かなり若い時の、先生の写真)

 先生はご高齢にも関わらず、どこに目があるかわからないほどの笑顔で、初めから、カント、ヘーゲル、古今東西の、思想家、偉人のお話をされた後、やおら私の生まれたばかりの長男八尋の写真を、ご覧になり「元気な赤ちゃんじゃないですか?大切にお育てくださいね」と、優しい言葉をくださる。

 
 クリスチャンの先生とは、その後年賀状のやりとりさせていただいた。

 一番最後の賀状には、「今は安らかな気持ちで、お迎えが来るのを待っております」とあった。

 先生にお会いできたことは私の何よりの財産。

 

 来世で、お会いできることを楽しみにしております。感謝🥲

(944文字)

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