断捨離の後に残るは冬支度

 

 自宅の玄関の入り口にあるもの入れ場、これまではいろんな雑多なものを押し込んでいた。

 あれこれ分別せず放り込んでいたので、何がどの場所にあるか全くわからなくなっていたので、手をつけるのを諦めていた。

 家の中を、大胆に捨て始めた中で、加勢に加わってくれた子供から、「外に放置してある薪を、ここに移したら」と提案された。

 膝を打つ!なーるほど、言われれば家を出て玄関のストック場に薪があれば毎日、ブルーシートをまくり取り出す手間が省け、特に雪の日に積もった雪を払い除ける冷たさを感じることもなくなる。

まさに、老いては子に従え!そのままで、何で今まで気づかなかったか不思議なことだ。

 家の中の断捨離。これが大変難しい。一つひとつに思い入れがあり、私達には捨てるに捨てられない。そのハードルをクリアしてくれたのが、二人の息子。何にも家の中の私たちの持ち込んだ物には関心なくボンボンゴミ袋に詰める。こうして出たゴミは、田舎のあんちゃんから借りた軽トラに一杯になり、130キロにもなった。 

 帰って家の中を見渡すと、明日から着るシャツまで無くなってしまった。まー、スッキリしたことを思えば、大した不便でもない、と自分に言い聞かせる。

 思い起こせば、小さい頃に長男は、かみさんの姿を見つけ「お母さーん」と呼び、周りも注意せず走って近づき、車にはねられ4-5m飛ばされたが、何とか大毛がもせず、次男は高熱を出し目を白黒させていたので、取り乱した私はパンツ一丁で、すぐ近くの小児科医院まで走り、医院の奥さんからバスタオルを差し出されたりした。

 そんな2人が、今も命があり、大人びた口で、あれこれ私達の家の断捨離に協力してくれることに奇跡を感じる。

 有難いこと限りなし。

 家の中から、お母さん貞さんの宝物も見つかった。なぜだか、45歳の時に描いたと思われる絵日記が見つかる。このようなものを大切に保存した、貞さんの育った家庭の暖かさにも思いが巡る。