実家で代々育てている石楠花と、とおちゃんが、最近ハマっていたササユリの匂い。

 

 始まりはわからないが、じいちゃんの頃から、シャクナゲを育てていた。それは、とおちゃんも引き継ぎ、温室などを建て中でシャクナゲの種から赤ちゃん苗を大事に見守っていて、私も入るとむっと暖気がまとわりつく。

 ただ、小さな苗が、チラチラ土から顔を出しているのを見るのが楽しみだった。

 そんなシャクナゲは、時には二俣町の近くに、常陸宮華子妃が来られた時に贈らせてもらったり、いろいろ活躍した。(華子妃の実家津軽家の大切にしているのが石楠花と調べてお贈りした。)

  やはり、高山植物の一つだからか、育て、増やすのはなかなか難しく段々先細り、今では鉢植えしてあるのはほとんどなくなった。

  これと、相前後して、日本ササユリにとおちゃんの関心が移り最近まで、今までの教え子など、知り合いにも声をかけて会を立ち上げた。日本ササユリ会だ。

 この会で、小倉遊亀(オグラユキ)の絵画も、本泉寺で展示したりしたこともある。

 小さい頃に、貧乏な家庭で育ち今でいうイジメを受けたとおちゃんは、ササユリから受けるあまり目立たないが、遠くからでもそのふくよかな匂いでわかるのが気に入ったようだ。

 この活動には、かあちゃんにも協力してもらった。

 私の気に入っている両親の写真が掲載したもの。

 2人ともなんとなく幸せそう。4人の子供(私達兄弟姉妹)を、いろいろそれぞれ性格が違い、大変な苦労があっただろうにそんな皺の一つもない。

 それだけでも今の私には出来ないことだ。

 ササユリについても、小さな種から育てることに90歳近くになってからチャレンジ。

 周りから(いったい幾つまで生きているつもりか?)と、揶揄されたがものともしなかったが、足腰がおぼつかなくなった最近は、あまり執着しなくなり少し私としては寂しさを感じている。

 いずれにせよ、花を🌼大切に育てる心は、ある程度しっかりした余裕がないと無理な話。ところがとおちゃんは、生活に余裕がない状況でも、関わってきた。

 只々、私はできないが、とおちゃんの血が自分の体の中に流れていることを誇りに思う⁉️