私は小さい子供が綺麗すぎる環境(潔癖症)で育てること、木登りなど危ないと注意することを、疑問に思う!

 私は、金沢市二俣町という医王山の麓の町に育った。

 それが理由かわからないが、最近特に、抗菌、滅菌グッズが沢山販売されていることに私は、違和感を感じている。

 田舎だからというわけではないが、今から60年以上前、生活の中で、バイ菌のことを特に意識したことは無い。

 恥ずかしくて言い出せないが、結婚して初めて食事の前に、手を洗うということを知った。

 ばあちゃんが、熱心な浄土真宗の信者だったせいか、手を合わせるのは仏壇の前でお参りする時など、習慣化していた。

 その流れで()ご飯をいただく前には、皆んなで手を合わせ「いただきます」と唱和していた。

 ただ誰からも、食事前に、手を洗わないといけないと言われたことがない。

 また、箸からこぼしたものは、平気で拾って食べていた。(道路に落ちていた食べ物を拾い食べたことは無いが)

   このような中で育ったので、最近の身の回りのあまりに潔癖症な、風潮についていけなくなっている。また、遠ざけたり、殺したりした菌の中に人間に必要な菌が含まれているのでは無いかと思う。

 元来、私たちは、いろいろな菌に対する抵抗力があり、良い菌も周りにいて摂取していると思う。

 そんな自然界の摂理なのに、小さい子供の頃から、無菌状態で育てると、体が持つ本来の抵抗力が育たずちょっとした傷が治りにくくなったり、体の不調が長引くようになる。

 子供は世の中の宝であるが、あまり猫可愛がりに育てると成長してから心身ともに独り立ちしにくくなる。

 また、今の環境では難しいかもしれないが、「子供は、放っておくと自分の背丈より少し高い木に登りたくなるもの」という話を聞いたことがある。

 確かに人間のDNAに組み込まれているのか、地上にいては他の動物に襲われる危険性があるからか、子供は素直に小さい木に登ろうとする。

 そんな時、木から滑り落ちることを心配し始めから登らないよう注意するのが最近のパパママ。

 登るのをやめさせるのではなく周りで見守り、万が一の時に備えるのが大切だと思う。

 大変我慢、忍耐が必要だと思うが、そんな大人が増えてほしい。 

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