私が納豆と出会った時の衝撃と、今は、納豆なしの生活は考えられなくなるまでの変遷!

 

 私がいちばんはじめに納豆の現物に出会ったのは、忘れもしない

裕福でもないのにとおちゃんから、東京オリンピックのボクシング観戦に東京まで出させてくれた時だ。

 ルールも全くわからなく、  また、座席が高くて床に足が届かず、ぶらぶらさせていたら前の人からお菓子をいただき足を動かすのをやめた。

 帰りの電車で、ネオンサインを大声で読み上げていて「トルコ大使館」と言ったら、あの肝の座っている「東京のおばさん(坂井キク)」から、「アツシ、そんな大きな声で言うんでない」とたしなめなれた。気まずい雰囲気が流れたが、大使館というのは、トルコ風呂の名前だったらしい。知らない私は、なんで電車の周りのお客様は、気まずい薄笑するのか分からず困ってしまう。

 お上りさんそのままで、キョロキョロしながら、おばさんの家に泊めてもらった。

 翌朝のご飯のおかずに出たのが納豆。

 名前は聞いていたが、実家で食べたことがなかった。姿形が、匂いが、今まで口にしたものとは全く違い、思わず「腐っとる」と口走ってしまう。おばさんは、「何言うとる!こんな美味しいものはないよ。さあ、食べんかい!」

  恐る恐る口にするがおいしいとは到底思えない。

 やはり最初に口にするにはあまりに見てくれが良くない。

 そんな初めての印象を抱いた納豆だが、高校卒業後、大学浪人学の時に限られたお金の中で健康維持できる食生活をしなければならなくなり、ボンカレーと、納豆の生活が始まった。食べ始めると意外に好きになれる。

 そんな5年間の後、長い間、ブランクがあったが、何気なくスーパーの納豆コーナーを覗いてみてビックリ‼️

 いろんな形もあり、タレの味も千差万別。納豆に戻ろうと決めて、朝夕頂いている。体、特に胃腸に優しいことが分かってからは、馬鹿の一つ覚えで、ご飯前に一個、ご飯と共に一個。あの匂いも好きな匂いに変わっていた。